道の途上にて—立教学院創立150周年に思う—
チャプレンのことば
2024/11/11
キリスト教とチャペル
OVERVIEW
チャプレンからのメッセージです。
チャプレン 中川 英樹
道の途上にて—立教学院創立150周年に思う—
本年5月、わたしたち立教は、創立150周年の記念の時を多くの方々と共に祝いました。1874年、アメリカ聖公会からの宣教師チャニング・ムーア・ウィリアムズが築地の外国人居留地の一角に開いた小さな私塾がわたしたちの始まりです。ウィリアムズがアメリカを出港した時、遥か日本の地での、この150年後の未来を予想できていたとは思えません。しかし、一つ確かなことは、ウィリアムズは学校を創ろうとしたのではなく、「愛ある人」を創ろうとしたことは自明に思います。ウィリアムズが創り育てようとした「愛ある人」とは、「真理を探求し、そして、他者に寄り添う感性を持つ人」のことです。真理探求と他者への寄り添い、この二つは切り離し難く不可分に結びついています。なぜなら、真理とは他者と共に生きることの中にのみ見いだし得るものだからです。150年経て今も、わたしたちは、このウィリアムズの思い、その道の途上を歩いています。わたしたち立教のミッションは、愛のある人を育てること、そして、この立教に学ぶ者のミッションは愛のある人に成ることです。150年を祝うこの時、もう一度ウィリアムズの思い、願いを心に深く覚えておきたいと願います。
※本記事は季刊「立教」269号(2024年7月発行)をもとに再構成したものです。バックナンバーの購入や定期購読のお申し込みはこちら
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