分子を創出する研究に励む一方で、実験の楽しさを伝える活動に尽力。分野や年齢、地域を超えて人とつながる

大学院理学研究科化学専攻博士課程後期課程1年次 若狹 優惟さん(2022年理学部化学科卒業)

2025/02/18

立教生のキャンパスライフ

OVERVIEW

「0から1を生み出す」化学の面白さに触れた経験から大学院に進学した若狹優惟さん。学部3年次から箕浦研究室※1に所属して、現在は「これまでにない世界初の分子の創出に取り組んでいます」と語る。

※1 箕浦研究室:箕浦真生教授の専門分野は有機元素化学・環境化学・物理有機化学。

「立教大学理学部こどもはかせ教室2024」の「夏休みじっけん教室」で、小学生と藍染めに取り組む

研究とともに力を入れているのが「立教大学理学部こどもはかせ教室」※2だ。

「子どもたちに実験の楽しさを伝えたいと考え、学部1年次から実験補助ボランティアとして参加しています。小学生対象の活動で、私が担当するのは1年生のクラスです。安全面の配慮はもちろん、難しい言葉を使わずに説明することを心掛けています」

2024年は恒例の「夏休みじっけん教室」として藍染めを実施。若狹さんは学生スタッフの取りまとめ役を担い、イベントを準備・進行した。「植物『藍』に含まれるインジゴは、古くから知られる染料です。当日は化学反応による色の変化や絞り染めの技法を用いてバッグを作りました。出来上がった模様に大喜びの子どもたちが、終了後に笑顔で見せに来てくれた時はうれしかったですね」と振り返る。

こどもはかせ教室だけではなく、6月の「ALLとしま×立教WAKUWAKU防災フェス」※3では、学生スタッフのリーダーとして防災体験コーナー「暗いところでひかるスライム!」作りを主導した。

「子どもたちに実験を通して防災に対する関心・意識を高めてほしいと思い企画しました。こうしたイベントを通し、私自身も自然科学の不思議さや楽しさという『初心』に立ち返れます。そのおかげで、研究でうまくいかない時があっても前向きに次へと進めるようになりました」

若狹さんはTA※4を務めるほか、立教学院の関係校で実験教室や校友会主催の行事などに幅広く参加している。

「分野や年齢、地域を超えてさまざまな方々と交流し、視野を広げることが、自身の成長につながると考えています。その中で培った濃密な経験や豊かな人間性を将来に役立てていきたいです」

※2 立教大学理学部こどもはかせ教室:独立行政法人国立青少年教育振興機構「子どもゆめ基金」の助成を受けて開催される子ども向け科学イベント。箕浦研究室が中心となって企画・運営している。8月3日、池袋キャンパスで開催。
※3 ALLとしま×立教WAKUWAKU防災フェス:立教学院創立150周年の節目に、池袋キャンパスを構える豊島区(東京都)との共催で行われた産官学連携の防災イベント。6月23日、池袋キャンパスで開催。
※4 TA:ティーチングアシスタント。正課科目で授業の運営補助などを担う。

「ALLとしま×立教WAKUWAKU防災フェス」内の「暗いところでひかるスライム!」作りの1コマ。フロアに行列ができるほど大盛況だった

大学院の博士課程前期課程2年次に、研究内容についての口頭発表・ポスター発表を行う「第50回有機典型元素化学討論会」でポスター賞を受賞

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